「久し振りの雨」僕、どこで過ごそうかな。

   2024年4月3日(水)

久し振りのまとまった雨。
倉庫の戸が開けられても僕は出ようとしなかった。 やまんばもサザンカの庭のカーテンを開け、朝食をとりながらしっとりとした時間の流れを楽しんでいる。・・・

しばらくしてカメラを持って出て来ると最後の一輪、桃の花にレンズを向けた。 それからチューリップ・・・
僕も外に出たくなった。「クーちゃんも出る?」 飛び降りた。

ブラッシングを済ませると「僕は今日一日どこで過ごそうかな?・・・縁台は濡れてるし、倉庫は暗くて夜みたいだし、ゲージにしようかな。・・・」行ったり来たりウロウロしていると、やまんばが縁台を拭いてマットを敷きクマさんベットを置いて傘をさして濡れないようにしてくれた。・・・僕はそれでもまだ迷っていた。「お隣との間の通路にダンボール箱が置いてあったな。あそこにしようかな」・・・

しばらくたって、やまんばが様子を見にやって来た時には僕は意外にも倉庫の中にいた。やまんばは「へっ?!」って顔をして僕の体を触ってうなずいた。僕の背中は濡れていた。  雨降りで気温が下がり濡れた体では冷えるんだ。
やまんばは僕の背中をタオルで拭き、つぶれたハウスを膨らませてくれた。僕はすかさずハウスの中にもぐり込んだ。

「本当はね、僕はお隣との通路にあるダンボール箱の中で過ごそうと走って行ったんだけど、濡れた背中では寒かったんだ。」

「どこで過ごそうかなー?」 僕はまよった。

「お隣との通路に置かれた棚の下のダンボール箱の中にしようかな。」

「背中が濡れて寒くなってやっぱり倉庫に駆け込んだんだ。」

やまんば最後の貴重な一輪に目がとまった。

それぞれのプランターで蕾がちらほらと・・・

「雨に濡れてキンセンカさん重そうね。」

「濡れちゃうよー!」

「私も寒くなって来たわ・・・」

「雨やまないかなー!」

「僕の倍の倍伸びたよ。すごいな。」

「今日は冷えるわね。」

「コンちゃん、今日は一日寝て過ごすのか。」

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