「やまんばの友達」また、いつか・・・

   2024年4月28日(日)

やまんばは今日、起きると何やら顔のマッサージをしたり、顔そりをしたりいつもやらない事始めた。同郷の友達が来るんだって!やまんばったら髪は染めないで白いまま、杖をつき体は曲がってしまって、いつも八十代に見られるものだから朝から頑張ってると言うわけ。

夏日、快晴。「暑いな~!」縁台の上のプーさんベットに日傘をさしてくれたけど・・・「この陽ざしはかなわないや!」僕は涼しい所を求めて出掛けた。やまんばは花壇を見てびっくり、皆へたりこんでるじゃないか!慌ててホースを持って外に出た。

お昼過ぎ、インターホンが鳴りお爺さんが「車が着いたよー!」叫んだ。  やまんばが嬉しそうに飛び出して来た。車から沢山の手提げ袋が下ろされると、ご主人は「何処かで寝てきます。」と気遣いやまんばと友達を二人にしてくれ立ち去った。

サザンカの部屋の中から楽しそうな笑い声やおしゃべりが聞こえて来る。物置の様な部屋に麩菓子のお茶うけでおしゃべりがはずんだ。「朝からオジサンが掃除機をかけていたし、やまんばも脚の悪いのを忘れるほど夢中になって片づけていたから勘弁してやって!」

どのくらいおしゃべりをしただろう帰りぎわ友達がやまんばのお腹の出ているのを見抜いていたのか「お腹が出てるで~!」とやまんばのお腹をタッチした。すかさずやまんばも友達のお尻をタッチして「ムチムチや!」と笑った。

車の迎えがやって来て旦那がやまんばの顔を見て「いっぱい話し出来た?」と優しい顔で聞いた。やまんばは旦那の心遣いやさしさに感謝した。「気を付けて帰って下さい。」

『ええ夫婦やなー!ありがとう!  また、いつか。』

「サザンカの部屋から楽しそうな笑い声、おしゃべりが聞こえて来るんだ。」・・・

「コンちゃんのヤツ見知らぬ来客でいそいそと部屋を出ていったんだよ。」

「りょうちゃんは笑い声やおしゃべりが心地よくてずっとやまんばの部屋で寝てたんだ。」

「僕はね、縁台からやまんばの笑い声、おしゃべりをずっと見守ってたんだよ。」

『また、来てやってねー!』

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