2024年5月12日(日)
朝早く訪問者があった。ダンボール箱を提げている。箱の中から数本の角が飛び出してるんだ。「竹の子だ!」
やまんばが慌てた様子で出て来て挨拶を交わすと「ワーッ‼すごいな!」声を上げた。ダンボールいっぱいの竹の子だ。やまんばは家族や飼い猫の安否を尋ねると早々に車を見送った。「ありがとうございます。」
お昼過ぎ『もう、皮をむき始めないと明日に引き伸ばしてしまう』と包丁を持って来ると新聞を敷き、竹の子のお腹に縦一本の切込みを入れると皮をむき始めた。
竹の子の皮に小さな穴のあいている物があり、皮をむいているとポトンと黒い物が落ちた。案の定「虫や!」やまんばはプラスチックの容器を取りに走った。 そっと皮にさばらせて容器に移した。「皮に穴の開いているのは虫が入っているんだ。」そんなのが数本あり、穴から黒い顔を出すんだ。やまんばが皮にさばらせようとするとコイツ頭を引っ込めてほかの穴から顔を出すんだ。何度か繰り返すとやまんばは竹の子の穴を下にしてトントンと叩いてみた。デカいのが落ちて来た。慌てて逃げようとするのをやまんばは箸でそっと捕まえ容器に入れた。こうやって四匹の虫を救助した。
デカいのが一つ、中くらいのが二つ、チビが一つ。「皮と一緒にゴミ収集車に連れて行かれるのいやだろ。」・・・
やまんばは救助はしたものの「お前、竹の子しか食べれないのか?! 他の物はダメなのか!」やまんばは困った。
二三日分位は湯がかずにとっておいた。
夕食後ケースに錐で穴を開けて新しい竹の子を入れてやった。
『つづきあるよ。 又、見てね!』
「こんなに沢山の竹の子をもらった。まだあったんだよ。もう、数本皮をむいたところなんんだ。」
「皮をむいていると何か黒い物が落ちた。虫だ! 竹に穴が開いてたもんな。」
「おまえ、何処に逃げるんだ!」
「やまんばが皮をむいていると又、顔を出して来るヤツがいた。」
「やまんばが皮にさばらせようとすると引っ込むんだ。」
「そして他の穴から顔を出すんだよ。」
「やまんばは穴を下にしてトントンと叩いて三匹を救助してプラスチック容器に入れた。」
夕食後プラスチック容器に錐で穴を開け、新しい竹の子に入れ替えてやった。
『つづき見てやってね!』
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