「りょうちゃん、元気がないねー。」 やまんばは、そんな気がした。
朝御飯もいつもならおかわりをねだるほどなのに一皿で切り上げてしまうし、やまんばの膝にも長椅子の上にも自分で飛び上がろうとしないんだ。 昨夕も、その前もドアの前にいたんだよ。やまんばがドアを開けてやると、階段を見上げていたし、りょうちゃんはタラちゃんがいない事を、少しずつ感じ取っているのかも知れない。
今までは家の何処かにいると思っていたんだ。・・・・・・・・・やまんばの心は重くなった。
そういえば、りょうちゃん近頃、明け方早くから「ウォーン! ウォーン!」 哭いているんだ。・・・・・・・・・
・・・・・・・・・ 寂しいんだよ。
「夜、目が覚めるとタラちゃんがいないんだ。・・・・・・・・・」
「タラちゃんと一緒だと暖かくて寂しくなかったな。」
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