2024年10月29日(火)
僕はゲージが開くなり飛び降り倉庫の前、水飲み場辺りの匂いを嗅ぎまわった。「何か侵入者でもあったのかな?」不審に思いながら、やまんばは車庫の片づけに出掛けた。
帰ると側溝の辺りで子猫の鳴き声がするんだ。やまんばはサザンカの垣根から側溝を覗きこんだ。茶トラの小さな子猫が側溝ずたいに走って逃げた。 「おいで!」 反射的にやまんばは言ってしまった。しばらくすると又、ニャーニャー泣きだした。「お腹が空いてるんだ。」やまんばったらキャットフードを用意してるんだ。皿を持ってキョロキョロしていると子猫はいつの間にかサザンカの庭にやって来ていた。
僕も駆け寄った。「クーちゃん、いじめちゃいかんよ!」すかさず、声を掛けられた。茶トラのヤツ僕のことなんか怖がりもせず、すり寄って来るんだ。「なんだ!コイツ!お母さんじゃないぞ!」少し僕にもぐれついた後、キャットフードをガツガツ食べだした。僕は無礼な侵入者にあきれて出掛けて行った。
『やんなっちゃうよ!ハトさんといいチビトラといい僕の縄張りを断りなしに、図々しいヤツばかりだよ!』ハトさんはやんちゃな敵が一匹増えたようで頭すら見せなくなった。
「大丈夫だよ。食べな!」
「ガツガツ飲み込むように食べるんだ。」
「お腹が一杯になると慌てて姿を消した。」
「僕はチビトラの行方を見守った。」
コメント