ネコと花壇– category –
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父さん鳩、「何してたんだ!」
「ヤッター! 良かった!」 雨が上がった。夕べの雨は凄かったな。雷もすごいんだ。空を駆け回ってるかのように鳴り響いていた。僕、倉庫の中でも怖かったよ。鳩さんはお外でどんなに怖かっただろうな。あの雨ではいくら木の茂みの中とは言え背中が濡れ... -
母さん鳩、一人で頑張る!
「ヤッター! 晴れた!」 「鳩さん、良かったな。」いいお天気なのに、やまんばは未だ出て来ないんだ。 オジサンが僕を出してくれた。今日は、あまりにいいお天気なので僕は偵察に出かけた。 鳩さんの事はうっかり忘れてしまっていた。お昼前にな... -
のんきな小鳩(僕の怖さを知らないな・・・)
最高にいいお天気! やまんばはゴミ出しの日でいつもより早く現れた。 昨日、五分咲きだった梅が開花している。僕は朝ごはんを頂き、そしてブラッシング、ウォーミングアップ・・・・・・・・・何故か集中出来ないな。何か動く物が目に入った。 「... -
鳩の巣(僕の縄張りだぞ!)
やまんばが、おやつの煮干しを持ってやって来た。 いつもなら偵察から帰ると縁台で待っているんだけど・・・・・・・・「クーちゃん。 クーちゃん。」やまんばが呼んでいるけど「今、取込み中。目が離せないんだ。」僕は知らん顔をしていた。 やまんば... -
ミーちゃん、ピンチ!(コンちゃん助けに行けよ!)
「ギャー!」 早朝、ミーちゃんの叫び声がした。 ついさっきコンちゃんと散歩に出掛けたばかりだ。オジサンが駆け付けた。 懐中電灯を照らすと何か走って逃げたらしい。 モフ子、 ミケ、 グレーの子???やまんばがキッチンに入るとミーち... -
気付いたりょうちゃん。(男だろ!しっかりしろよ!)
「りょうちゃん、元気がないねー。」 やまんばは、そんな気がした。朝御飯もいつもならおかわりをねだるほどなのに一皿で切り上げてしまうし、やまんばの膝にも長椅子の上にも自分で飛び上がろうとしないんだ。 昨夕も、その前もドアの前にいたんだよ... -
眠るチューリップ
「ねえねえ!みんな知ってた?」チューリップって寝ちゃうんだよ。 夜になるとちゃんと花びらをすぼめて、閉じてしまうってこと。「ほら、写真は夜7時半だよ。」そして、朝 太陽が当たり始めると花びらを少しずつ開くんだ。お昼ごろには、まるで太陽の... -
アライグマ出現!(やまんばがいけないんだ!)
「ほらほら見た?!ゲージの上に小さな顔があるでしょ!」 やまんばがキッチンで夕食作りをしている所へ「ゲージの上にアライグマが来てるぞ!」買い物から帰ったオジサンが告げた。やまんばが慌てて飛び出して来た。「ここは来ちゃダメだよ。帰り!帰り!... -
侵入者(2)「怖くて散歩にも行けないや・・・」
やまんばが玄関を出るとゲージの踏み台にしていたゴミ箱が倒れ掛かって板が外れていた。 侵入者があったんだ。ゲージが開き僕は飛び出した。「 僕は夕べ寝てないんだ。」外のゲージでガサガサ音がしていたんだ。 「今日は風があるけど寒くないからいいや... -
「侵入者」(1)アライグマがやって来た!
朝、6時やまんばが僕の様子を覗きに来た。僕はゲージの前で「大変だったんだよー!怖かったんだよー!やまんば何してたんだ!」叫んだ。ゴミ箱はひっくり返り、外のゲージの中にしまってあった缶詰、パウチの残りがなくなっていた。ゴミ箱に捨てられていた... -
不気味な生き物 (お化けの子)「えっ!うちの子になるんか?!」
16年ほど前、僕がまだ生まれてなかった頃、やまんばの家の前には古いアパートがあったんだ。そのアパートの1階のおばさんが、やまんばの所に駆け込んで来た。「ベランダの倉庫の中で子猫の鳴き声がするから来てくれ、気持ち悪くて触れない。」と言うんだ。... -
別れの時「タラちゃん、何処へ行くんだ?」
お昼過ぎ、タラちゃんはお爺さん、オジサン、やまんば、皆にダンボール箱の中を覗き込まれ、車に乗せられ家から出て行った。僕たちには覗かせてくれなかった。 誰も言葉を交わさない。 ・・・・・・・・・家の中を淋しさがよどんでいる。盲目のタラち...