やまんばが玄関を出るとゲージの踏み台にしていたゴミ箱が倒れ掛かって板が外れていた。 侵入者があったんだ。
ゲージが開き僕は飛び出した。「 僕は夕べ寝てないんだ。」外のゲージでガサガサ音がしていたんだ。
「今日は風があるけど寒くないからいいや。」グレーがかった空から時おり、陽ざしが射しこんで来る。
ブラッシングの後、やまんばが猫じゃらしを振り回し僕を誘ったけど、向かいの家の庭がどうも気になって集中出来ないんだ。 僕はずっと目を凝らして向かいの庭から目を離せなかった。
僕は縁台でくつろぐ気にもなれず、ダンボール箱の影から向かいの庭をにらみつけていた。 フェンスから出る気もしなくて 今日は偵察もよした。
やまんばは侵入者はモフ子ではなく、もっともっと強いヤツだと思った。 やまんばは縁台の上にクマさんハウスを置いてくれた。僕はハウスにもぐり込み身を潜めた。
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